ポケットに収まるサイズでハイレゾ音源を堪能できる最新ウォークマン「NW‑A300」シリーズ。しかし本体の実力を最大限引き出すには、相性の良い有線イヤホン選びが欠かせません。
本記事ではA300にベストマッチする高音質イヤホンを価格帯別に10モデル厳選。ハイレゾ対応やインピーダンスのチェックポイント、上位機種とのスペック比較まで、初心者からこだわり派までわかりやすく解説します。 音楽愛好家必見!2025年の最新ウォークマンがついに登場。スマートフォンでの音楽再生が主流となった現代でも、ソニーのウォークマンは高音質と革新的な機能で多くのファンを魅了し続けています。 新型ウォーク ... 続きを見る
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ソニーのウォークマンNW‑A300シリーズとは?
ウォークマンNW‑A300シリーズは、ソニーが2023年末に投入したストリーミング時代のスタンダードモデル。Android 13とハイレゾ対応DACを搭載し、音楽配信サービスからローカルのハイレゾファイルまでシームレスに再生できます。
外形寸法は名刺より一回り大きい程度で、重量は約113 g。ポケットに入れてもかさばらず、通勤・通学の相棒に最適です。
加えて独自技術「DSEE Ultimate」が圧縮音源をハイレゾ相当へアップスケールするため、サブスクでもウォークマンらしい高音質を楽しめるのが大きな魅力。USB‑C充電に対応し、最長約36 時間のスタミナも確保されています。
ソニーのウォークマンNW‑A300シリーズの3つの特徴
ここからはA300シリーズを選ぶ決め手となる3ポイントを詳しく解説します。
- 高音質再生に対応
- ハイレゾ対応と使い勝手の良さ
- バランス接続にも対応
高音質再生に対応
A300には32 bit対応の高性能DACとフルデジタルアンプ「S‑Master HX」が搭載されており、信号処理から増幅までを一貫して高解像度で行えます。ソニー独自の低位相ノイズ水晶発振器や高純度無鉛はんだを採用することで、きらめく高域と量感のある低域をバランス良く再現。
さらに「DSEE Ultimate」がAI解析で楽曲ごとに最適な補完を行うため、ビットレートの低いMP3やストリーム音源でも空気感や奥行きがしっかり蘇ります。結果として、同価格帯のスマホやDAPでは得がたいウォームで濃密なウォークマンサウンドが手軽に楽しめます。
ハイレゾ対応と使い勝手の良さ
最大384 kHz/32 bit PCMと11.2 MHz DSD再生に対応し、ハイレゾファイルをネイティブで堪能できるのもA300の大きな利点です。それでいてUIはAndroidベースなので、SpotifyやApple MusicなどのアプリをPlay ストアから直接インストール可能。
再生ウィジェットやマルチタスクもスマホ感覚で操作でき、ストレージは64 GB+microSDスロットで拡張自由。BluetoothはLDAC・aptX HDをサポートし、ワイヤレスヘッドホンでも高品位再生が可能です。
つまり操作はスマホ並み、音は専用機クラスという二刀流の使い勝手を実現しています。
バランス接続にも対応
本体上部には3.5 mmステレオミニに加え4.4 mmバランス端子を搭載。左右チャンネルを物理的に分離したバランス駆動により、クロストークの低減と出力向上を同時に実現します。
インピーダンスの高いヘッドホンや高感度IEMでも駆動力に余裕が生まれ、低域の制動が効いて音場が一段と広がるのが体感できるはず。ケーブルを変えるだけで音質グレードアップが狙えるうえ、将来的に上位イヤホンへステップアップしても本体を買い替える必要がありません。
エントリー機ながらオーディオマニアの要求にも応えられる“伸びしろ”こそがA300シリーズの隠れた強みと言えるでしょう。
nw‑a306やnw‑zx707とは何が違うの?
「A300シリーズは気になるけれど、兄弟機のnw‑a306や上位クラスのnw‑zx707とどう違うのかが分からない…」という声は少なくありません。ここでは本記事の主役であるA300(64 GBモデル想定)を基準に、価格・サイズ・音質設計・入出力端子・バッテリー駆動時間などの観点で具体的に比較します。
「通勤で手軽に使いたい」「据え置き級のリスニング環境を外でも楽しみたい」など、用途によってベストチョイスが変わるポイントを押さえておきましょう。
- nw‑a306とのスペック比較
- nw‑zx707とのスペック比較
nw‑a306とのスペック比較
A300とnw‑a306は基本設計とDAC&アンプ構成こそ共通ですが、ストレージと外装が異なります。nw‑a306は32 GB内蔵でmicroSD拡張も可能ですが、ハイレゾ音源やストリーミングのオフライン保存を多用するなら容量不足を感じやすい点に注意。
アルミ切削筐体は共通ながら、A300(64 GBモデル)は重量約113 g、nw‑a306はわずかに軽い約111 gとほぼ同等です。バッテリーはどちらも最長36 時間ですが、実働ではストリーミング再生時にA300のほうが若干スタミナが伸びるチューニング。
価格差は約3,000〜4,000円なので「予算を抑えつつ容量はmicroSDで補う」か「最初から64 GBで余裕を持つ」かが選択の分かれ道になります。
nw‑zx707とのスペック比較
nw‑zx707は価格がA300の約3倍と一気にハイエンド帯へ跳ね上がりますが、それに見合う音質強化が図られています。筐体は銅メッキシャーシ+金メッキブロックを組み合わせ、電源部には高分子コンデンサ「FTCAP3」を採用。
ヘッドホン出力はA300比で約1.7倍、S/N比も向上し、静寂のバックグラウンドに微細なニュアンスが浮かび上がります。ディスプレイは5.0 インチ、重量は約227 gとポータビリティはA300の倍近いものの、長時間リスニング時の発熱や駆動力不足とは無縁。
USB‑DAC機能も強化されており、PCに接続してデスクトップ用DAC兼DAPとして使えるのも魅力です。音質最優先のユーザーなら投資する価値は十分ありますが、通勤・街歩き中心なら軽量なA300が日常的には快適です。
ソニーのウォークマンNW‑A300シリーズに最適な有線イヤホンの選び方
NW‑A300シリーズはスマホ以上ハイエンドDAP未満という絶妙な立ち位置ゆえ、イヤホン選びでも「相性の良さ」が音の仕上がりを大きく左右します。本体は32bit対応DACと4.4 mmバランス端子を備えつつ、出力はポータブル機らしい中庸クラス。
つまりハイレゾポテンシャルを受け止める解像度と駆動力に見合ったインピーダンスの両方を満たすモデルがベストマッチです。さらに通勤・通学での使いやすさを考えると、装着性やケーブルの取り回しも軽視できません。
ここでは4つの観点から選び方のポイントを整理しました。それでは各ポイントを順番に見ていきましょう。
- ハイレゾ対応イヤホンを選ぶ
- プラグは3.5 mmステレオミニ対応か確認
- インピーダンスは16〜32 Ωを目安に
- できればリケーブル対応モデルも検討
ハイレゾ対応イヤホンを選ぶ
ウォークマンの魅力を最大化する第一条件は「ハイレゾ対応」の明記があるイヤホンを選ぶことです。再生周波数帯域40 kHz以上、あるいは日本オーディオ協会のハイレゾロゴ取得モデルなら、高域の倍音成分や微細な空気感まで余すことなく再生できます。
とくにBA(バランスド・アーマチュア)やハイブリッド構成のイヤホンは分解能が高く、A300がもつS‑Master HXのきらびやかな高域と好相性。サブスクを主に聴く場合でもAI補完「DSEE Ultimate」が効いてくるため、ハイレゾ対応機のほうがアップスケールの恩恵を体感しやすいというメリットがあります。 音楽を愛するすべての人に贈る、2025年最新のハイレゾイヤホンおすすめランキング! ハイレゾ音源の魅力を最大限に引き出すためには、適切なイヤホン選びが欠かせません。 ソニーやオーディオテクニカなどの名 ... 続きを見る
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プラグは3.5 mmステレオミニ対応か確認
A300は4.4 mmバランス端子も搭載していますが、外出先での取り回しやアクセサリーの豊富さを考えると3.5 mmシングルエンド運用が基本になります。購入前に必ずプラグ形状をチェックし、太径の6.3 mmステレオプラグしか付属しないスタジオ向けモデルは避けましょう。
またプラグ部がL字かストレートかでスマホポケットへの収まりも変わります。ケースを装着する予定があるなら、プラグ全長が長すぎて干渉しないかも確認ポイントです。
もしバランス駆動を視野に入れるなら、後述の「リケーブル対応」を満たす4.4 mm換装可能モデルを選ぶと拡張が簡単になります。
インピーダンスは16〜32 Ωを目安に
NW‑A300シリーズのシングルエンド出力は約35 mW+35 mW(=16 Ω負荷時)とモバイルDAPとしては平均的。ヘッドホン並みにインピーダンスが高いイヤホンや感度の低い平面駆動型を選ぶと、音量を上げても低域の厚みが出にくくS/Nも悪化します。
快適な音圧と音質バランスを両立するためには、メーカー公称で16〜32 Ω、感度100 dB/mW以上を目安にすると安心。もしどうしても高インピーダンス機にトライしたい場合は、4.4 mmバランス接続で駆動力を稼ぐ、あるいはポータブルアンプを追加するなど補強策を考えましょう。
できればリケーブル対応モデルも検討
A300購入を機にいつかはバランス接続も試してみたいと考えているなら、MMCXや2pinなど着脱式コネクターを採用したリケーブル対応イヤホンがおすすめです。ケーブルを4.4 mmバランス仕様へ替えるだけでクロストーク低減と出力向上の恩恵を受けられるうえ、断線時の修理コストも最小限で済みます。
さらに銀メッキ銅線やOFC線などケーブル素材を変える音質チューニングも楽しめるため、長期的なアップグレードパスを確保できるのが大きな魅力。初期投資はやや高くなるものの、本体を買い替えずに音質を底上げできる点でコストパフォーマンスが高い選択肢と言えるでしょう。 イヤホンの音質を劇的に変えたいと思ったことはありませんか? そんなあなたにおすすめなのが「リケーブル」です。 リケーブルとは、イヤホンのケーブルを交換することで、音質を向上させるカスタマイズの一つです ... 続きを見る
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ソニーのウォークマンNW‑A300シリーズにおすすめの有線イヤホン10選
ここではソニーのウォークマンNW‑A300シリーズにおすすめの有線イヤホン10選を紹介します。
デノン Denon AH‑C820 カナル型
デノン独自の「ダブル・エアーコンプレッション・ドライバー」を左右に2基直列配置し、躍動感のある低域と明瞭な中高域を同時に実現したモデル。低域用と高域用が干渉しにくい構造なので、A300のアップスケール機能と組み合わせればハイレゾ曲の空気感まで余すことなく再現できます。インピーダンスは16 Ω、感度110 dBと鳴らしやすく、付属ケーブルは銀メッキOFCで情報量も十分。耳掛け不要のストレート装着で遮音性も高く、通勤電車でも重低音がブレません。
ゼンハイザー IE 100 PRO CLEAR
プロ現場のモニター用途を想定したシングルダイナミックIEM。20 Hz‑18 kHzの再生帯域ながら実際のレンジ感は広く、ボーカルの定位がピンポイントで決まるのが特徴です。インピーダンス16 Ω・感度115 dBでA300直挿しでも音圧は十分。ステージ用に設計された耳掛け+着脱式ケーブルのおかげでタッチノイズが少なく、4.4 mmバランスケーブルへ換装すれば音場がさらに拡大します。クリアシェルは内部機構が透けて見えるのでガジェット好きにも刺さる一本。
SONY MDR‑NC750
Xperia純正ノイズキャンセリング用として設計されたモデルですが、通常の3.5 mm 5極端子でも動作し、ウォークマンとの相性は抜群。独自の9 mmドライバーはクリアで伸びやかな高域が魅力で、低域は量感よりキレを重視したチューニング。インピーダンス16 Ωで鳴らしやすく、重量約15 gと超軽量なので長時間リスニングでも疲れにくい点がうれしいところ。シンプルなハウジングは小さめの耳にもフィットしやすく、マイク付きのためスマホ通話用にも兼用できます。
ソニー 有線イヤホン 重低音モデル MDR‑XB55
“EXTRA BASS”シリーズの名を冠するだけあり、12 mmドライバーから放たれる迫力ある低音が売り。量感は多いものの中高域もしっかり伸び、EDMやヒップホップを元気よく鳴らしたいユーザーに最適です。インピーダンス16 Ω、感度110 dBでA300の出力と好バランス。四角断面ケーブルは絡みにくく、キャリングポーチも付属。シンプルながらメタリック仕上げのハウジングが高級感を演出します。低音重視のサブ機として一本備えておくと選曲によって使い分けられ便利です。
ソニー イヤホン 重低音モデル MDR‑XB55AP
MDR‑XB55にマイク+リモコンを追加したスマホ親和性モデル。基本的な音質傾向はXB55と同じくパワフルな低域寄りですが、リモコン位置を下げることでマイクの擦れノイズを低減しています。インピーダンス16 Ω、感度110 dBでA300でも余裕の音量。テレワークやゲームチャットで「ウォークマン音質のまま通話もしたい」というニーズにハマる万能選手です。カラーはブラック/ブルー/レッドの3色展開でファッションに合わせやすいのも魅力。
オーディオテクニカ ATH‑CKS1100X
ATH‑CKS1100X は 11 mm SOLID BASS ドライバーを搭載し、内部に二層チャンバーを配した独自構造で深く沈み込む低域とクリアな中高域を両立したハイレゾ対応モデルです。再生周波数帯域 5 Hz‑45 kHz、感度 106 dB/mW、インピーダンス 15 Ω と NW‑A300 直挿しでも余裕の駆動力を発揮。イヤーチップは密着感の高いシリコン製を同梱し、通勤時の遮音性も十分。ハイレゾ楽曲はもちろん、DSEE Ultimate でアップスケールしたストリーミング曲でも、重心の低い迫力サウンドと繊細な空気感が両立する“聴き応え抜群”の一本です。
1MORE Triple Driver イヤホン
ダイナミック1基+BA2基のハイブリッド構成で、低域の厚みと高域の繊細さを両立。再生帯域は20 Hz‑40 kHz、インピーダンス32 Ω・感度99 dBとA300と好相性です。ステンレス製ハウジングは鏡面仕上げで高級感があり、傾斜ノズル設計により装着安定性も良好。ケーブルは着脱不可ながら編組ケブラーで耐久性が高く、iOS/Android両対応のインラインリモコン付き。海外メディアで“コスパ最強”と称されるのも納得の完成度です。
【TWISTURA】D Major 10 mm
10 mm径LCP振動板を搭載した中華系注目株。周波数特性15 Hz‑37 kHzとハイレゾ基準を余裕でクリアし、インピーダンス22 Ω・感度108 dBでA300直結でも量感とスピード感のある低域を鳴らします。2 pinリケーブル対応なので4.4 mmバランス化も容易。付属ケーブルは銀メッキOFC、ノズルは真鍮パーツで音の密度を高めるなど、1万円以下クラスとは思えない作り込み。コスパ重視派におすすめです。
ラディウス radius HP‑NHR21
純日本ブランドradiusのハイレゾ対応モデル。ポリイミド振動板と真鍮ハウジングを組み合わせ、繊細さと厚みを両立した“和”チューニングが持ち味です。インピーダンス16 Ω・感度105 dBでA300とのドライブも問題なし。ノズル角度を人間工学に基づき調整し、長時間でも圧迫感が少ない設計が光ります。ケーブルは着脱こそ不可ですが、4芯ツイスト構造で導体抵抗を抑え音のヌケを確保。国産らしい丁寧な仕上げを重視する人に最適。
SHURE シュア イヤホン 有線 SE215‑CL‑A
ステージモニターの定番SE215のクリア筐体バリエーション。シングル「MicroDriver」が低域を豊かに鳴らしながら、中域をナチュラルに表現します。インピーダンス17 Ω・感度107 dBと駆動しやすく、MMCXリケーブル対応で4.4 mm化やBluetoothアダプター装着も自由自在。独自の耳掛け+形状記憶ワイヤーでフィット感は鉄壁、最大37 dBの高い遮音性で通勤ノイズをしっかりカット。ライブ音源やロックを臨場感たっぷりに楽しみたい人にうってつけです。
まとめ
ウォークマンNW‑A300シリーズは、スマホでは味わえない繊細さと、ハイエンドDAPに迫る伸びしろを兼ね備えたちょうどいいポータブルプレーヤーです。本記事では、その実力を引き出す有線イヤホンの選び方とおすすめ10モデルを紹介してきました。
ウォークマンNW‑A300シリーズに合わせる有線イヤホンを選ぶポイントは下記の3つです。
- ハイレゾ対応であること
- A300の出力と相性の良い16〜32 Ω前後のインピーダンス
- 将来のバランス接続を見据えたリケーブル対応
これらを押さえれば、通勤中のストリーミングも、自宅でじっくり聴くハイレゾ音源も、A300ならではの厚みと透明感で楽しめます。あとは実際に試聴し、自分の好きな音傾向や装着感を確かめるだけ。
お気に入りのイヤホンが見つかれば、A300が奏でる音楽はさらに鮮やかに色づくはずです。ぜひ本記事を参考にベストな一本を手に入れて、毎日のリスニング体験をワンランクアップさせてみてください。