スマホのイヤホン端子が減っても、音質重視派には今なお有線イヤホンが最強の選択肢。数万円のフラッグシップから1万円以下のコスパ機まで「名機」と呼ばれるモデルは数多く存在します。
本記事では、その中から高音質に徹した最高峰3モデルと、日常使いに最適なコスパ最強3モデルを厳選し、選び方のコツも徹底解説します。有線再生の魅力を再確認したい初心者も、アップグレードを狙うマニアも、この1記事でベストバイが必ず見つかるはずです。
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【2025年版】音質重視!有線イヤホンのおすすめランキング20選
有線イヤホンの名機とは?
名機と呼ばれる有線イヤホンは、発売から年月が経っても高い評価を保ち続ける傑作モデルのことです。具体的には以下の4条件を満たすものが多いです。
- ①原音忠実性が高くジャンルを選ばない音質
- ②高耐久なハウジングや着脱式ケーブルなど長期使用を前提とした設計
- ③リケーブルやイヤーピース交換による拡張性
- ④中古市場でも値落ちしにくい資産性
プロの現場でモニター用途として愛用された実績や、熱心なファンコミュニティが存在するかどうかも“名機認定”の重要な指標になります。
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【とにかく高音質】有線イヤホンの名機の選び方
ハイエンドモデルを選ぶうえで最も重要なのはどの技術が、どの音質メリットにつながるかを具体的に理解することです。フラッグシップ級ではドライバー数や素材、ネットワーク設計、筐体の音響加工など、1万円クラスとは桁違いのノウハウが投入されています。
ここでは以下の3視点に分けて、失敗しない選び方を解説します。
- フラッグシップ級ドライバー構成を選ぶ
- チューニングの完成度をチェック
- 音場演出と内部音響設計をチェック
フラッグシップ級ドライバー構成を選ぶ
超高域用バランスドアーマチュア(BA)と低域用ダイナミックドライバー(DD)を組み合わせるハイブリッドや、骨伝導ドライバーを加えたトライブリッドは、周波数帯ごとに最適化されたユニットで全帯域をきめ細かく再現できます。
たとえば64 Audio U12tは12基のBAを独自のTIA音導管でまとめ、分解能と位相整合を両立。Sony IER-Z1Rは14 mmマグネシウムDD+スーパーBA+12 mmアルミDDの3ウェイで、超低域の沈み込みと伸びのある高域を実現しています。
ドライバーが多ければ良いではなく、クロスオーバー設計や音導管の最短化で位相ズレや共振を抑えているかがポイントです。
チューニングの完成度をチェック
グラフがフラットでも実際の聴感が自然とは限りません。名機と呼ばれるモデルは、独自のハウジング容量計算やダンパーダンピングにより、帯域間のエネルギーバランスを緻密に調整しています。
Sennheiser IE 600は真空焼結金属AMLOYを採用し、筐体内部に微細な音響チャンバーを形成。これにより6 kHz付近のピークをなだらかに抑え、金属筐体特有の硬さを感じさせない有機的な音色を実現しました。
購入前は周波数特性グラフだけではなく、開発者コメントやユーザー測定で「共振抑制技術」「後段イコライザの有無」を確認し、完成度の高いナチュラルチューニングを選びましょう。
音場演出と内部音響設計をチェック
多層メッシュや3Dプリント音導管、ベント位置の最適化など、音場表現を左右する内部音響設計はブランドごとに大きく差が出ます。IER-Z1Rはフェイスプレート裏の独立音響チャンバーでドライバー間の空気干渉を低減し、前後左右だけでなく高さを感じる立体的なサウンドステージを実現。
U12tはAPEXモジュールにより鼓膜への空気圧を逃がし、開放型に近い広がりと密閉型ならではの低音を両立します。リスニング環境がハイレゾDAPや据置きアンプ中心なら空間表現の差は顕著に表れるため、試聴時は定位の明瞭さや残響の自然さを細かくチェックすることが、高音質モデルを見極める近道です。
【とにかく高音質】有線イヤホンの名機おすすめランキング3選
ここでは「お金より音質」を最優先したいユーザー向けに、プロエンジニアやオーディオ評論家がこぞって推すハイエンドモデルを厳選。チューニングの哲学やドライバー設計がそれぞれ異なる3機種を取り上げることで、リスニングスタイルや好みの音色に合わせた最適解が見つかるよう構成しました。
64 Audio U12t
スタジオモニター用途で名高い64 Audioの代表作。計12基のバランスドアーマチュアを独自のtia音導管でまとめ、低域から超高域まで位相ずれを最小化しています。さらに鼓膜への空気圧を逃がすApexモジュールを搭載し、密閉型ながら開放型に近い広大な音場を実現。低域はタイトに沈み込みつつ、中高域はシルキーに伸び、シンバルの余韻やホールの残響も自然に再現。音源の粗を誇張しないため長時間でも聴き疲れしません。MMCXケーブルは着脱式でリケーブル遊びも自在。多ジャンルを最高峰レベルで鳴らし切る万能ハイエンドとしてオーディオファン必携の一本です。
Sennheiser IE 600
同社の独自素材AMLOY(アモルファスジルコニウム合金)筐体を採用し、金属共振による耳障りなピークを巧みに抑えたシングルDDモデル。7 mm XWB(Extra Wide Band)ドライバーは低域の量感と高域の繊細さを高次元で両立し、ボーカル帯域が極めてクリア。内部にはデュアルレゾネーターチャンバーを配置し、6〜7 kHzの共振をキャンセルすることで刺さりを回避しつつ空気感を確保しています。重量は片側わずか約6 gでフィット感も抜群。ケーブルは左右独立の0.78 mm 2pin仕様でバランス接続へのアップグレードも容易です。ポータブル環境で高解像度かつ温かみのあるサウンドを求める人に最適。
Sony IER-Z1R
14 mmマグネシウム合金DD+BA+12 mmアルミDDという3ウェイドライバー構成を、波面制御ハウジングで同軸に近い配置とすることで圧倒的な音場の立体感を獲得。低域はダイナミックならではの重量感とスピード感を兼備し、中域はBAが情報量豊かに描写、高域は最大100 kHzまで伸びる超広帯域設計で空気感を余すところなく表現します。フェイスプレート裏には独立音響チャンバーを設け、不要共振を低減すると同時に定位を精密にコントロール。ハウジング外装はジルコニアコーティングで高級時計級の質感と耐傷性を実現。付属ケーブルもKIMBER KABLEコラボなど豪華で、据え置き環境でもポテンシャルを最大限に発揮する“リスニング専用機”の頂点的存在です。
【コスパ最強】有線イヤホンの名機の選び方
「名機」と呼ばれるモデルの中でも1万円前後で手に入る良品は、初めての買い替えやサブ機を探している人にとって最高の入口です。しかし価格だけで選ぶと、低音が暴れたり断線しやすかったりと落とし穴も。
ここでは以下の4項目に着目し、限られた予算でも満足度の高い1本を見つけるための具体的なチェックポイントを解説します。
- 実売 1 万円前後の定番を狙う
- >シングル DD か 2 DD/ハイブリッドの完成度を見る
- 着脱式ケーブル(MMCX/2pin)対応を優先
- 国内取り扱い/保証の有無をチェック
実売 1 万円前後の定番を狙う
1万円前後は各ブランドがエントリー層の取り込みを狙って力を入れる激戦価格帯です。競合が多いぶん、販売店の実売価格が1万円を切るタイミングも多く、音質と付属品のバランスが優れた仕上がったモデルが豊富にそろいます。
発売当初2万円だった旧フラッグシップが値下がりしてこの価格帯へ降りてくるケースもあり、型落ちとはいえチューニングやビルドクオリティは一級品。購入時はレビュー評価の高さに加え「発売から1年以上経っても安定して高評価を維持しているか」を確認すると、長期的な満足度が格段に上がります。
シングル DD か 2 DD/ハイブリッドの完成度を見る
低価格帯はドライバー数より完成度が重要。
シングルダイナミック(DD)は位相ズレやクロスオーバーの心配がなく、まとまりの良い音が得やすい点がメリットです。一方2DDやDD+BAのハイブリッドは帯域ごとに得意なドライバーを宛てがうことで情報量を増やせますが、設計が甘いと中域が薄くなるなど破綻しやすい傾向にあります。
購入前はメーカーの音響技術(同軸配置、独立音導管、3Dプリント音響室など)が具体的に説明されているかをチェックし、「ドライバー数=音質」ではなく設計思想に注目して完成度を見極めましょう。
着脱式ケーブル(MMCX/2pin)対応を優先
有線イヤホンの弱点は断線リスクですが、着脱式ケーブルなら数千円でリケーブルでき、長期間使っても名機のポテンシャルを損ないません。コネクタはMMCXと0.78mm 2pinが主流で、サードパーティー製バランスケーブルやBluetoothリケーブルも豊富に流通。
用途に合わせて接続方式を変えられる拡張性は、オーディオ環境のステップアップを考える上で大きなアドバンテージです。購入時は①端子の根元が回転しにくい補強構造か、②プラグ差し込みが固すぎず緩すぎないか、の2点を実機で確認すると安心です。
国内取り扱い/保証の有無をチェック
コスパを追求して個人輸入で購入すると、初期不良や修理の際に送料や手間がかさみ結局割高になるケースも。国内正規代理店があるモデルなら、初期不良交換や1〜2年保証が付くうえ、イヤーピース・ケーブルなど純正パーツの入手も容易です。
また日本語マニュアルやサポート体制が整っているため、初心者でも設定や装着の悩みをすぐに解決できます。ネット通販では「国内保証書」「技適マーク」などの記載を必ず確認し、信頼できるショップで購入することが、長く愛用できるコスパ最強イヤホン選びの最後の一押しになります。
【コスパ最強】有線イヤホンの名機おすすめランキング3選
1万円前後でも音質に妥協したくないという人に向けて、完成度の高さで定評のある3機種を厳選しました。いずれもハイレゾ対応の高解像度サウンドを実現しつつ、着脱式ケーブルや豊富なイヤーピースなど上位機譲りの仕様を備え、国内正規ルートで保証も受けられる安心設計。
初めてのアップグレードはもちろん、サブ機としても満足度の高いコスパ名機の魅力をチェックしていきましょう。
Dunu Titan S2
航空機グレードのステンレス筐体にφ11 mmダイナミックドライバーを搭載し、低域の量感と高域の透明感をバランス良く両立。チタンコーティング振動板のおかげでアタックが鋭く、ロックやEDMのキレ味が際立ちます。さらに0.78 mm 2pin着脱式ケーブルを標準装備し、バランス接続やBluetoothリケーブルへの拡張も容易。イヤーピースはシリコン4サイズ+フォーム1サイズが同梱され、フィット感の調整も自在です。実売9,000円前後ながら、筐体・音質・付属品の充実度は2万円級と評価される“価格破壊”モデルと言えるでしょう。
MoonDrop CHU II
CHU IIは実売約5,000円という超エントリー価格ながら、亜鉛合金シェルに10 mmアルミニウム-マグネシウム合金複合振動板ドライバーを搭載し、15 Hz〜38 kHzのワイドレンジ再生と119 dBという高感度を実現しています。VDSFターゲットに最適化されたフラット寄りのチューニングは、量感を増した低域と粒立ちの細やかな中高域を両立し、ボーカルの定位も鮮明。上位機に迫る解像度を持ちながら聴き疲れしにくいバランスが光ります。さらに0.78 mm 2ピン着脱式ケーブルを採用し、リケーブルやDSPモデルへの拡張も容易で、長期の運用・カスタマイズ性も◎。付属のSpring Tipsは密閉性と装着安定性が高く、18 Ωの低インピーダンスでスマホ直挿しでも鳴らしやすい――入門価格でハイファイ体験を味わえるコスパ番長として人気を集める理由がここにあります。
SoundMagic E11C
実売6,000円台と最安クラスながら“名機”の呼び声が高いロングセラーモデル。φ10 mmダイナミックドライバーに高純度銅線を採用し、厚みのある低域と自然なボーカル再現を実現。ケーブルには3ボタンリモコン+マイクを備え、ハイレゾウォークマンだけでなくスマホ通話やオンライン会議にも即対応します。シルバーメッキ銅線を使用したツイスト構造がタッチノイズを低減し、絡みにくさも秀逸。アルミ削り出しハウジングは高級感があり、5ペアのシリコンイヤーチップが同梱されるため装着感の調整幅も広いです。コストを抑えつつ“有線らしい鮮度”を手軽に味わいたい人に最適な一本です。
まとめ
名機と評される有線イヤホンは、高音質の頂点を極めたフラッグシップからコスパ最強の1万円前後モデルまで幅広く存在します。ドライバー構成やチューニング精度、音場設計といった技術面を理解しつつ、着脱式ケーブルや国内保証など実用性も重視すれば、長く愛せる一本に出会えるはずです。
まずは本記事で紹介したランキング10選を試聴リストに加え、自分の再生環境や音楽ジャンルに合うかを確かめてみてください。有線ならではの情報量とダイレクト感が、音楽体験をワンランク上へ引き上げてくれるでしょう。